今回は、自転車の話。
……なんやけど、ただの「自転車直しました」って話じゃない。
自転車を通して、人の“愛”と“思いやり”を感じた話。
10年前に買ったキャノンデールのBAD BOYっていうクロスバイクがある。
当時10万くらいしたお気に入りやったけど、通勤スタイルが変わって放置状態に。
家の裏の隅っこで雨ざらし、ほぼスクラップ状態。
正直、もう存在すら忘れかけてた。
で、第5話にも書いたように、ちょっとしんどかった時期があって。
心が落ち着いてきたころに、たまたま勤務で一緒になった同期に、
「また自転車乗ってみたら?」って言われて、
「確かに」と思って、ふたたび自転車を始めるきっかけになった。
まず某有名チェーンの自転車屋に持ち込んだら、
タイヤ・チェーン・サドル・ワイヤー……全部交換必要って言われて、見積もり7万円。
「いや、高っ」って思ったし、
店員さんにも「新しいの買った方が早いですよ」ってサラッと言われて、
確かに…って、ちょっと新車も見始めた。
でも、その話を同期にしたら、
「じゃあここ行ってみたら?」って紹介してくれたのが、
**京都市下京区にある『岩井サイクル』**という自転車屋さん。
個人経営やけど技術に定評があって、
その上司も何台もここで買ってて「ほんまに信頼できる」とのこと。
で、持ち込んでみたら——
修理内容はほぼ一緒やのに、出てきた見積もりは4万円。
「これなら、直そうかな」と思ってお願いすることにした。
「1週間くらいかかります」って言われてたけど、
なんと**3日後に「もう直りました」**の連絡。
「え、はやっ」って思いながら、嫁と一緒に取りに行った。
そしたら、目の前に出てきたのが——
新品か?って思うくらい、ピッカピカのBAD BOY。
頼んだ修理だけじゃなくて、
フレームはピカピカに磨かれてるし、
細かいとこも全部グリスアップされてるし、
「もうこれ…10年前の同じ自転車か…?」ってくらいの仕上がり。
冗談抜きで感動した。
そのとき思ったんよ。
「ああ、この人たちは“自転車を直してる”んじゃなくて、“愛してる”んやなって。」
最初に行ったチェーン店では、
「ここ直して終わりです」っていう感じやった。
もちろんそれが普通の対応かもしれん。
でも岩井サイクルは違った。
頼んでもない部分まで磨いてくれてて、
使い続けた時間のぶんまで、大事にしてくれてる気がした。
で、強く思った。
どんな仕事でも、「この人に任せたい」って思わせるのは、もちろん技術も大切やけど——やっぱり“思いやり”なんやな、って。
そう感じさせてくれる仕事に出会うと、こっちの心も動く。
「俺も、誰かにそう思ってもらえるような仕事をしていきたいな」って、ほんまに思った。
もし今、「また自転車乗りたいな」とか
「通勤に使ってみようかな」って思ってる人がいたら、
岩井サイクル、ほんまにおすすめです。
京都市下京区にある、地域密着の信頼できるお店です。
そして、通勤用には俺はクロスバイク推し。
ロードバイクは確かに軽くて速い。
でも繊細なぶん、置き場所やメンテ、道の選び方にも気を遣う。
初心者や普段使いには、ちょっとハードル高め。
その点、クロスバイクは“ちょうどええ”。
スピードもあるし、街乗りもいけるし、乗り心地もラク。
「運動したいけど無理はしたくない」って人には、最高の相棒やと思う。
今回、自転車を通して、モノの価値だけやなくて、
「誰に託すか」っていう“人とのつながり”の大事さを改めて感じた。
またこのBAD BOYと一緒に、走り出していこうと思う。
以上、「自転車愛」の話でした。